アニメや漫画、ゲームは、世界でも認知度の高い日本の産業の1つで、
子供の頃、慣れ親しんで育った人もきっと多いと思う。
大人になっても楽しめるコンテンツが本当にたくさんあり、私も未だに気分転換にアニメを観たり、懐かしい漫画を読んでいます。
ところで、このアニメや漫画、ゲームはフィクションであるということを、私たちはいつから知ってたのだろうか?
もしくは、私たちは、いつ、そのことに気づいたのか?
そんな事を考えるきっかけの出来事があったので、今日はそれについて書いてみようと思う。
大きくなったらアニメの主人公になりたい
少し前に、娘とプリキュアの映画を観に行った。
その時の記事はこちらを!
その帰り道に、娘がプリキュアの新シリーズ、トロピカル〜ジュ!の変身アイテムであるコンパクトを欲しがった。
一瞬迷ったものの・・・、娘が
「大きくなったらプリキュアになりたい!」
と言ってる事もあり、買うことにした。
買ったのはこれ ↓
なぜ買うのを一瞬迷ったかといえば、じつは前シリーズ、スマイルプリキュアのコンパクトも買ったのだけど、未だ全く遊ばず…
そしてまた今回も同じことが起きました(笑)
↓前回買ったスマイルプリキュアのコンパクト。
前回のスマイルプリキュアのコンパクトは、旦那が娘にせがまれて買ったものなのだが、
ある朝、娘から私はこんなことを言われる。
娘「ママ。これ壊れてるの・・・」
(コンパクトを手に取ってみてみる…)
私「ん??壊れてないよ?」
娘「壊れてる!!!!
だって◯◯ちゃん、プリキュアに変身できないの!!」
私「…。」
これはどうしたものかと悩んでいると…
娘「パパが買ったから、壊れてるんでしょ。
ママが買えば大丈夫だよ、きっと!
今度ママが買ってね♡」
そのまま時が流れ、今回のコンパクト購入に至ったわけだ。
自宅に帰り、新しいコンパクトを組み立てて手渡すと、少したってから・・・
娘「これもプリキュアになれない!!!
もう一個買ったのに、どうしてダメなの??…」
これには正直、参りました。
何と言っていいかわからず、
とりあえず「頑張ろうね!」←ちょっとよくわからない慰めww
と、娘をハグするしかありませんでした。
ヒーローごっこをしていた年齢
この日、旦那と話をしました。
私「ねえ、子供の頃、スーパーヒーローごっこをしていても
実際は変身できないって、知ってたよね??」
旦那「うん。真似事はしていたけど、
変身した気で悪者を退治してた」
私「そうだよね…。」
私もミンキーモモとかクリーミーマミの←年代がバレるw
変身ステッキを持っていたけど、なりきり??、想像で補って遊んでいた。
実際にクリーミーマミになれない事は、心のどこかでわかっていたんだよなぁ・・・
同年代の仮面ライダーのベルトで遊んでいる子のママにも聞いてみた。
ママ友「ベルトは欲しがったけど、何にも疑問を持たずに遊んでるよ~」
私「変身できない!って言わなかった?」
ママ友「特に何も言わなかったね~」
この差はいったい何なのだろうか???
現実と空想の区別ができるのは何歳から?
ネットで色々しらべてみたら、興味深い記事が見つかった。
これによれば、子供は絵本の話を通じて、絵本の世界を体験しているとの事。
概ね6歳くらいまでは、絵本の世界の出来事を本当のことのように思う子も普通にいるのだそうだ。
また広島大学の杉村伸一郎教授が2011年に「幼年教育研究年報」に寄稿している「幼児における空想/現実の区別課題の検討」によれば、
空想的な絵、例えば動物がバスに乗っていたり、怪獣や魔法使いと云った架空の絵の場合には、半数以上の子供が「現実には起こり得ない」と判断できるが、
現実の絵、例えば子供がおもちゃで遊んでいる、ウサギが草を食べているなどについては「現実に起こり得る」と判断する子供が多かったとの事。
ご興味のある方はこちらを読んでみてください。
https://ir.lib.hiroshima-u.ac.jp/files/public/3/33676/20141016194228371277/AREC_33_49.pdf
出典: 杉村伸一郎「幼児における空想/現実の区別課題の検討」(2011年)
このことから4歳(年中)の娘の年齢で、かつプリキュアは前述した論文の中に出てくる普通の女の子の現実の絵(映像)である事から、「現実に起こり得る」と判断していてもなんらおかしくないという事になるんだな…と妙に納得。
でも悪者とかは、やや空想の世界な気もするが…(笑)
子供の頃の将来の夢
これを書いている時に、ふと思い出したことがあった。
幼稚園児の時、毎年「誕生日の本」というのを幼稚園からもらっていた。
細かいことはよく覚えていないが、そこには手形と身長・体重、将来の夢を書く欄があった。
多分、年中の時だと思うが、その本に私の将来の夢を書くため、先生から「大きくなったら何になりたいの?」と聞かれた。
これは本当に凄く鮮明に記憶に残っているのだが、私はこの時サンリオのキャラクターの「キキ・ララ」になりたいと思っていた。
でも心のどこかで、すごーく恥ずかしくて、それを先生に教えるのに、かなりの時間を要した。
恥ずかしくて恥ずかしくて、やっとの勇気を振り絞り担任の先生の耳元で小さい声でそっと教えた。
この話が、今までの話にどう関係するかと云うと…
2004年に現・三重大学教育学部の富田昌平教授の書いた論文「幼児期における「将来の夢」と空想/現実の区別認識」によれば、
テレビキャラクターや動植物など、不可能な夢をあげる子供が4,5歳児に多く(60%、33%)6歳児では殆ど見られない(10%)。
またテレビキャラクターの場合、4歳児で79%、5歳児で71%、6歳児で45%が「なれる」と回答している。
ご興味のある方はこちらを読んでみてください。
https://core.ac.uk/download/pdf/222936725.pdf
出典: 富田昌平「幼児期における「将来の夢」と空想/現実の区別認識」(2004年)
という事で、私も娘が「変身できない!」と言うのとさほど変わらない事を同じ年齢の時にしていたという事(笑)
血は争えませんね~(笑)
現実と空想の区別がつくのは何歳から?まとめ
最初は「うちの子大丈夫かな?」って感じで書き始めたのですが、よくよく考えたら、私の鮮明な記憶って、年中くらいなんですよね。
冒頭で、私は旦那に「実際は変身できないって、知ってたよね??」と聞いていますが、確か旦那の記憶がしっかりしているのは6歳か7歳と言っていた気がします。
そして私も年中(4、5歳)以降…(笑)
多分、私たちが「変身できない」って知ったのは、今の娘よりも後の事だったんじゃないかと思います。
こうして考えると、人の記憶って適当ですね。思い込みは良くない、本当に(笑)
私は他の人に比べると幼い記憶までが残っていると思う。
思い出そうとすれば、クラスメートやどんな遊びをしたとか、どんな劇をやったとか、誰が何役をやったかとかまで幼稚園の日々の記憶はかなり鮮明に今も残っている。
そして、あの誕生日の本に書いてもらった将来の夢の後日談なんですが、近所の2歳年上の仲良くしてもらっていたお姉さんに、かなーり笑ってしつこくバカにされました(笑)
ちなみにそのお姉さんは、同じ歳の時に将来の夢を
「おせんべいやさん」と書いてました(笑)
「おせんべいやさん」VS.「キキ・ララ」・・・
自分が子供じみているのが恥ずかしくて、恥ずかしくて…
心のどこかではわかっていたけど、その時に
「キキ・ララちゃんには、やっぱり慣れないんだ…」
と現実を悟る事になり、少し大人になったのでした。